各写真をクリックすると拡大します。
FE 16-35mm F2.8 GM 20mm、F2.8、20秒、iso 3200
3月17日のリベンジだ!と、毎日メラメラ燃えていたら(笑)「3/24(土)夕方 ~ 3/25(日)の明け方は快晴で、なにより雲が全くなく 「天の川撮影」にはうってつけのコンディション」との予報が! 気になる「月の入り」は深夜1時頃なので、その後は月明かりの影響もなさそう。
天の川が昇り、姿を見せ始めるのが午前2時前。太陽が昇り、空が明るくなり始めるのが午前4時頃から。つまり午前2時から4時の間なら天の川をバッチリ撮影できるのでは?!
むむむ。。こ、これは今行くしかないでしょ~~。 さっそく3/24(土)午後10時に家を出発し、一路千葉太東へ向かったのだった。2時間半後、3/17に泣く泣く後にした雀岩(通称夫婦岩)が、再び迎えてくれた。さあ、いよいよリベンジが始まるのだ!(笑)
空を見上げると「す、すごい、予報通り!雲がまったく無く星だらけ!」 しばらくすると、水平線から顔を出した天の川が、空に横たわっているのがうっすらと見えるではないか
天の川は、肉眼ではハッキリと見えない。それはもやもやした雲のよう。それでもカメラは肉眼で捕らえられない光(=星)をキャッチする。↓の写真はいわゆるjpeg撮って出しだけど、これにはびっくりした。なぜなら肉眼で見えた星の数はこんなには無かったから。
肉眼より「jpeg撮って出し写真」のほうがはるかに星をとらえており、さらにその写真をRAW現像したのが一番上の写真。
RAW現像には色々な意見があるが、天の川写真に関しては、肉眼では捕らえられない光(=星)を浮き上がらせるため、RAW現像は必要不可欠だと思う。現像の最初に「露出」(明るさ)パラメーターを上げると、星がドバ~と浮き出てくる。その後暗部を暗くしたり、色やノイズを整えて現像完了。
水平線近くの赤い光↑は、ときおり目にした稲光。(なぜ発生するのかは不明。かなり頻繁に現れた)
露光中に他の車のヘッドライトやブレーキランプの光が写ってしまったが、これはこれで面白かったのでチョイスした。↑
自宅PCで現像作業をしていると、ついつい「やりすぎ」てしまい、不自然な作品になってしまうことがある。あまりにも不自然な写真(特に海外写真に多い)は好みではないので、この辺りが限度かな。
先日友人から「なぜ天の川撮影を?」と問われ、うまく説明ができなかった。なるほど確かにそうかもしれない。自分はもともと天文が好きだったわけでもないので。今回、改めてそのあたりを自問自答してみた。
数年前に写真が趣味となり、プロやうまい人の写真を見るようになった。そのなかで天の川の写真に出会う。それまで天の川など気に留めたことはなかったが、写真に収められた天の川はあまりにも美しく、非日常的・感動的だった。やがて、それが普通の人にも撮影できると知って「自分もこんなのを撮ってみたい」と思うように。これが「天の川野郎」(笑)になったきっかけだった。以後その魅力にハマッている。
天の川を撮るためには、「そこ」に、さらには「その時刻のその位置・向き」に自分がいることがまずは第一。それらを予測するのは難しいけれど、楽しくもある。
第二はカメラのスキルに関して。天の川撮影に興味を持ったおかげで、カメラやレンズの基本、露出の基本、カメラや機材の扱い方やそれらに関するモロモロの知識を得たり、実際に経験することもできた。結果、通常の撮影やカメラ自体を楽しむことにもつながっていると感じる。
そして、「撮影中に暗闇の中一人でひたすら空を眺める」と言う哲学的な?時間が心地いい。天の川や無数の星に囲まれていると、ちっぽけなことで右往左往している普段の自分が馬鹿らしくなることがある。いや、まじで (笑)
こうした意味で、星景写真は自分が撮影する写真のなかで「究極の自然風景写真」なのかもしれない。今回はめったにない条件(星空指数100 ※後述)に恵まれて撮影できたので、よけいにそう思った。
P.S. 「天の川撮影tips」-- 今回あらためて感じたこと
- α7R IIIの「ブライトモニタリング」機能を初めて使った。これは隠し機能的存在だけどすごく便利。長秒露出設定を反映し明るい画面を表示する。暗闇での構図&ピント合せが快適だった。
- 暗闇の中でカメラの操作は難しくなる。各種ボタンの位置を見なくても操作できるようにしたいと痛感。また暗闇の中でレンズキャップなどの紛失に注意!(今回実際に落としてしまい見つからなかった笑)
- 懐中電灯の明かりは赤色が望ましい。白色ライトは明るいのでこのような場所では使わないようにしたい。
- 天の川を撮るには、できるだけ空に雲が無く、空気が澄んでいることが望ましい。今回は、通常の天気予報だけではなく、星空指数(日本気象協会)を参照した。一般的に、天気予報の「晴れ」の定義は、「全天の雲の量が8割以下の場合」だそうだ。つまり空の8割近くが雲に覆われていても「晴れ」だ。「星空指数」は一日2回の発表ながら、「晴れ」でも「今日は天体観測に向かない」ということがわかる。これと直前のGPV予報をくみあわせるのが最強だと思う。
。。調子に乗って長文になってしまった。申し訳ないッス (^^;
ランキングに参加しています。一日一回応援をお願いします。↓
コメント
コメント一覧
千葉の海沿いでこれだけの写真が撮れるとは驚きです。
プラネタリウムの絵の通りにちゃんと写っているし(当たり前ですが・・)
固定で露出1分くらいですか?
大三角形がこれで、火星がこれ、土星はどれだ、などと楽しませてもらいました。
>絵の通りにちゃんと
自分も後で確認したらその通りだったんで、結構感動しました。
夏の大三角形と特に土星(この辺が天の川の色が一番濃いところですね)が撮影の目印でした。
露光時間は20秒です。「500÷焦点距離=露光時間」という法則がありまして、
それ以内なら星が点として写り流れないというものです。焦点距離20mmだったので
25秒まで大丈夫なはずですが、前回25秒で少し流れてしまったので今回は20秒にしました。
昔の人は天の川を見て、彦星と織姫の話を作ったのではないかと思えるくらい、
ロマンチックな時間を過ごすことができるのでしょう。
カメラの性能は人間の目を超えるかどうかとよく言われますが、
星系写真を見ることで、はっきりと断言できます。
修正のしすぎは、確かに嫌味になる事がありますが、人間の目でどういうように見えたか、ではなく、
どう感じたのかを表現する。という意味では、感じたように修正することは、
写真を撮る行為の究極の楽しみにもなると思います。
満天の星空を都会に住んでいて、人間の目で見ることはもはや難しい世の中になりました。
目には見えないものを見えるようになるのも写真の素晴らしい所だと思います。
ありがとうございました。
コメントありがとうございます!
普段の撮影でも「jpeg撮って出し」では再現できない場合がありますね。特に星景写真では、
肉眼では決して見えない光をカメラが捉えてくれるので、それをすべて出してやりたいと思って
しまいます。じっくりとPCで現像するのも楽しいですね。
星撮りはやられますか?これもなかなか楽しいです。おっしゃるように都会は明るすぎて
難しいですが房総半島など、ちょっと足を延ばせば、関東近郊にも星撮りスポットは
たくさんあるようです。
最新機材での星空撮影、うらやましい限りです。
そしてほどほどの現像がとてもいいですね。
天の川を撮るとついついきつめに強調処理をしてしまうので、
このくらいで留めておけるような自制心が欲しいです。
私は星空撮影が好きなのですが、撮影中にぼんやり空を眺める時間は何にもかえがたい至福のひとときです。
おっしゃる通り、日々の悩みとかホントにどうでもよくなりますよね。
コメントありがとうございます(^^)
星空の撮影は楽しいですね!自分の場合天の川が中心ですが、
赤道儀の導入をボチボチ考えています。でもこれ、まるでチンプンカンプンです(^^;
普段お使いになっているとのことなので、一度使用感など教えてください。
今後ともよろしくです!